さて本日は最近恒例の懐かしいしシリーズです。
FAT Wreckに所属していたわりにはイマイチ地味な存在として扱われる事の多かったFrenzal Rhombでございます。
こちらは2003年にリリースされたFAT所属時代ラストの作品です。
個人的にはFrenzal Rhombって全然地味な存在じゃないんですよね。
確かにFAT時代は初期のドタバタさが少し鳴りを潜めていたのかもしれませんけど、その分素晴らしい予測不能なメロディーが聴けるバンドでしたから。
このメロディーだけでも充分おかずになりますよ。
それにこの作品ではドタバタぶりも復活してきてますし皮肉たっぷりな歌詞も健在です。
世間にもっと評価されていいバンドだと思うんですけどねぇ。
その点、地元オーストラリアでは確固たる地位を築き上げてると言えるのではないでしょうか。
他のバンドへの影響はとても大きいですし彼らの作品がナショナルチャートにランクインすることもあるそうです。
先日レビューしたThe Declineなど最近のバンドでも曲の端々にFrenzal Rhombの影がちらついてますからね。
オーストラリアの若いバンドがFrenzal Rhombを聴いて過ごしてきたのがよくわかります。
私は彼らのアルバムの曲数の多さも魅力の1つだと思っています。
1作品に最低15曲は収録されているので。
更に無駄にダラダラ長く引っ張るような曲がないんで曲数が多くてもあっさりと聴けてしまいます。
わりと速い曲が多いという点でも私の耳にはしっくり来るんでしょう。
この作品では初っ端から彼ららしさがこれでもかと出てると思います。
1曲目のショートソングStand Up & Be Cuntedから2曲目のRussell Crowe's Bandへの繋ぎ方にそれがよく表れてますね。
Stand Up & Be Cuntedのラストに女性の声で「そんな所でラッセルクロウのバンドは最悪です」というセリフが日本語で入ってて、そこからRussell Crowe's Bandに突入していくという展開。
これは皮肉たっぷりで思わず笑みがこぼれてしまいます。
そんな部分を聴かせたかと思えば4曲目のBallchefでは軽快なメロディーでまた違う一面を聴かせてくれます。
しかも1分19秒という速さで。
あと、8曲目のLead Poisoned Jeanと続く9曲目のWho'd Be A Cop?も個人的には最高にヤバいと思える曲です。
この2曲では微妙な緩急を上手く使って魅了してきます。
様々なパターンを持ったベテランらしい懐の深さでまた彼らに引き込まれてしまうんですよねぇ。
そういえば今年の2月くらいにFrenzal Rhomb来日してましたよね。
私は都合悪くて見に行けませんでしたけど。
この作品を聴いているとやっぱり無理してでも行っておけばよかったなぁという念が後を絶ちません。
結構頻繁に来日してくれてるんで次こそは拝みに行きたいと思います。
とにかくドタバタという言葉に弱い方には是非とも聴いてもらいたいバンドです。
そしてFrenzal Rhombの世界にドップリ引き込まれてもらいたいですね。
そうすれば地味な存在じゃないという事がハッキリわかっていただけると思いますので。
Frenzal Rhomb MySpace